大抜卓人のNothing But A Trouble

半月ほど前の話だ。

オオサカジン編集長から電話が

「今日、堀江の駐車場に車とめてました？」

「いいえ」

「似た車があったんですよね～」

俺はまったく車に乗らないから、自信を持って

「俺じゃないよ」と答えた。

「そうですか・・・ホイールがガリガリに削られていたので」

うん？

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一枚の手紙が郵便受けに。

マンションのエレベーターを待ちながら

封筒をあける。

車のディーラーからの手紙だ。

新車の案内を送られても、今の俺にはあまり用がな・・・・

手書きの手紙だ！

そのはじまりはこうだ。

「大抜様、大変申し訳ございません！」

え？

「先日はお電話いただきありがとうございました。

お急ぎということですが、弊社の連休の都合上

すぐに修理ができません。大変申し訳ございません」

とある。



俺は電話していない・・・

ディーラーさんとは親の車の時からお世話になっている。

もう２０年近いお付き合い。

信頼し、何かあった時には気軽に電話でやりとり。

だがこんな手書きの手紙は初めてだ。

その文体から・・・

何者かが無理難題を押し付け

切羽詰まった様子がうかがえる。

俺じゃない・・・あいつか！

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僕）「なんかディーラーから手紙が来てたわ」

「・・・・ほんま」

僕）「路肩に当たってホイール削ったん？」

「しゃあないやん」

僕）「う～ん・・・いくらかかるんかな・・・」

「３万・・・」

僕）「３万！」

「払ってな！」

僕・・・・